目のこと.net TOPPAGE>目の病気>網膜剥離(もうまくはくり)

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網膜剥離は何かの原因で神経網膜が色素上皮層からはがれて、硝子体の中に浮き上がってしまうことです。
網膜を顕微鏡で見ると、10層に分かれています。内側の硝子体に近い方の9層は、神経網膜といって光を感じる細胞が並んでいます。外側の1層は色素上皮層と呼ばれます。母親のお腹の中で目ができる時、色素上皮層は脈絡膜と一緒にできて神経網膜にくっつきます。このため、色素上皮層と神経網膜の結びつきは弱いのです。網膜剥離がおこると、その部分の視細胞は色素上皮細胞から栄養をうけることができなくなり、機能が著しく低下します。
視細胞そのものにはもとに戻る再生力があるので、網膜がもとどおりに復位すれば機能が戻ります。しかし時間がたてばたつほど、完全というわけにはいきません。特に黄斑部は敏感で、ここが剥離すると短期間でも視力が正常に回復するのは難しくなってしまいます。広い意味での網膜剥離はいろいろな原因でおこります。しかしほとんどは網膜に裂け目ができたり、穴があいたりするのが原因です。このような裂け目や穴を網膜裂孔といい、これによる網膜剥離を裂孔原性網膜剥離といいます。
網膜剥離というと普通はこの裂孔原性網膜剥離をさします。網膜裂孔から網膜の前にある水が網膜の下に入り込んで網膜剥離は広がっていきます。ただし網膜裂孔ができれば必ず網膜剥離になるというわけではありません。網膜剥離がおこるときには、綱膜裂孔の近くで網膜を剥離させるように引張る力がかかっています。この力は硝子体の変化です。硝子体は成分の99%以上が水ですが、硝子体線維という目に見えない細かい線維が水を含んで膨らんでいます。白身が穀の内側にくっついているように、硝子体は眼球の内側、つまり網膜の表面に癒着しています。若い時には均一な硝子体は、年齢とともに線維が少しずつこわれて水だけの部分(液化腔)が増えてきます。若い網膜剥離の患者さんではこのような変化が通常より早くおこっており、網膜表面に硝子体の異常な収縮力がかかっています。
普通50歳代頃から、水だけの部分が広がった硝子体が網膜の表面からはずれる現象がおこります。これを後部硝子体剥離といい、正常でもおこりうる年齢的な変化です。しかし後部硝子体剥離がおこるときに、網膜にうすい部分や、硝子体が異常に強く癒着しているような部分があると、そこで網膜を引っ張って網膜裂孔を作り、癒着がはずれずにさらに引っ張ると網膜剥離がおこります。手術の進歩によって、網膜剥離の90%ほどが一回の手術で治るようになってきました。最終的には95%以上が治癒して、少なくとも失明は免れることができます。特殊な網膜剥離や重篤な合併症を伴う例以外は、ほとんど治療可能といってよいでしょう。しかし、良好な視力を維持するには早期発見、早期治療が重要です。危険性があると判断されたら、定期検査を怠らないこと、網膜裂孔や網膜剥離が発見されたら、早急に専門医の診察と治療をうけることが必要です。
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